強奪された4億2300万円はどこへ消えたのか? 見えてきたのは「上野・香港を繋ぐ闇のマネーロンダリング」

1月下旬、上野の路上で奪われた「4億2300万円」もの巨額現金。なぜ、これほどのキャッシュが丸裸の状態で運ばれていたのか。なぜ、この事件は、羽田、香港と波及していったのか。事件の全容を追うと、この3つの街を結ぶ「あるルート」と、運び屋の背信、そして捜査の盲点を突く、犯人たち、地下社会の住人たちの影が浮かび上がるのだ。事件の裏側に潜む「欲望の連鎖」を暴く――。
UL編集部 2026.02.06
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現金強奪事件のもうひとつの舞台とされる香港

現金強奪事件のもうひとつの舞台とされる香港

 多額の現金を一回3万円の報酬で運ぶバイトをすることになれば、人間ならよからぬことを考えてしまったとしてもおかしくないだろう。ましてやその3万の報酬すらもらえていなければ、尚更ではないだろうか。

 1月29日午後9時半ごろ東京都台東区東上野で現金4億2300万円が奪われる強盗事件が起きた。

 そして日付が変わった30日。羽田空港第3ターミナルの駐車場で、現金1億9000万円が奪われそうになる強盗未遂事件が起きる。さらにその1億9000万円が今度は海を越えて香港で狙われることになり、5800万円が強奪されたのである。

 一連の強盗事件はそれだけではない。逮捕された犯人の内ひとりが、被害者を装った内通者であったとして逮捕され、事態はまるで映画さながらの展開を見せることになったのだった。

 29日のこの日、6億を超える現金が都内から香港に向けて、運びこまれようとしていたのである。

「マネーロンダリングの聖地」と裏社会で囁かれていた香港。都内の繁華街が軒並み浄化された際、「風俗最後の牙城」と関係者らに言わしめた上野。貴金属の盗品ならばあそこだろうと裏社会の人間たちが口を揃えた過去のある御徒町。地理的な黒い点と点が結びついてしまったとき、世間が驚愕するような突拍子もない事件が起きたとしても、何ら不思議ではないのかもしれない。

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