加熱するフジドラマ騒動に、新潮を参戦させた逆効果

フジテレビの制作現場のみならず、テレビ界・芸能界をも揺るがすことになった『夫婦別姓刑事』騒動。事態の収束が見えない中、渦中の俳優・佐藤二朗の独占インタビューを「週刊新潮」が掲載したことで、メディア間の対立は新たな局面を迎えた。混迷を極めるハラスメント問題と局の対応ミスはなぜ起きたのか。現場のリアルを知る沖田臥竜氏が、テレビ局が失った気概を問う――。
UL編集部 2026.07.10
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 フジテレビがドラマ放送ではなく、何より俳優部を守ることを最優先に考えていたならば、外部の弁護士を介入させた時点で、ドラマの放送は見送るべきだった。

 そこに触れずして、フジのこれまでの言い分は世間に通らない。それはそうだろう。佐藤二朗さんに対して、フジは「深刻なハラスメントに該当すると認定した」としているのだろう?

 だったらフジの都合で、間違っても佐藤二朗さんと橋本愛さんを番宣で共演させようとするべきではなかった。

 当然、こうした事案をスポンサーサイドに伝えていれば、ドラマ放送に対して懸念を示していたのではないか。いや、懸念を示すべきであった。

 ドラマや映画を作ったことのない人間に、その苦労や大変さを理解することは出来ない。それはドラマや映画といった映像業界が特別というのではない。どの職業も同様である。

 例えば、今回でいえば報じた文春。週刊誌のスクープが悪というならば、マスメディアの仕事はなくなってしまうが、だったらそこで生活をしている人々はどうやって暮らしていくのだ。

 それぞれがそれぞれの立場で仕事をしているのである。その社会的尊厳を誰も批判してはならないのは当然のことだ。

 ただやり方の問題はあるだろう。文春が記事にしたことで、新潮が佐藤二朗さんの独占インタビューを掲載させた。

 業界の不文律として、文春に掲載された疑惑への反論を、ヨソの媒体でやるべきではないというものがある。 

 それは、文春編集部がムキになるからだ。

 これまでの事例から言えば、ヨソの媒体で反論すれば、二の矢、三の矢と容赦なく撃ち込んでくるのが、文春が文春砲と言われる所以なのである。

 新潮も渦中の人となっている佐藤二朗さんのインタビューを取れるならば、無論取りたいだろう。

 しかし客観的に見ても、文春砲に対抗していた頃の新潮キャノンはもういない。

 新潮のインタビュー記事が、今、文春を刺激しまくっているのではないか。

 少し前の女性セブンならば、文春と真っ向から向き合うことが唯一できただろう。間違っても今の女性セブンではないぞ。

 でも新潮でも無理だ。悪化の一途となる恐れを存分に秘めてしまっている、

 一連のフジの対応ミスが、作品に携わった人々や佐藤二朗さん。それに橋本愛さんを結果的に苦しめてしまっていると言わざるを得ない。

 文春に記事化され、反論内容として独占インタビューを掲載して欲しいのであれば、どうすることが本来、望ましかったのか。それはーー。

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