ヤクザを取材する週刊誌ジャーナリズムの矜持、フリーライターの体たらく

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「たかだか週刊誌が」と蔑まれるようなことを軽々しく口にされることが多いが、週刊誌の記者に限らず記者には記者の矜持というものが存在する。
特にヤクザを取材すれば、怖い目に遭遇することもある。当然だ。取材対象者が裏社会の頂点に君臨するヤクザなのだ。怖くて当然だろう。
しかし怖がって取材できなければ、本末転倒である。
原稿を書くなんて出来ない。そうしてヤクザの組長や幹部を取材していくうちに、すっかりヤクザにかぶれてしまう記者やライターも実際少なくはない。だが、それでは話にならない。仕事として真っ直ぐに取材し公益性を世の中に発信するのが、記者やライターの本分なのである。
怒鳴られようが、脅されようが、世間から軽んじられようが、伝えるべき事実を伝えるのが記者としての仕事なのだ。そこを妥協してはならないし、屈してはならないのだ。
時にヤクザの組員を取材していれば、当然、脅されるような言葉を口にされることもある。
そうした際、現場で居合わせた捜査員が冗談混じりに「被害届を出せ〜。パクったるぞ〜」と揶揄(からか)ってくることも決して少なくない。
しかし記者ならば、誰しもが知っているのである。そんなことをすれば、他所の記者から「あそこの記者はちょっと脅されたからって警察に被害届を出したらしいぞ」と陰口を叩かれバカにされることを理解しているのだ。
片側だけの話を聞いて記事にしてはならないのは、取材の基礎のきである。同様に取材して記事にする以上、編集部としてはあくまで公正平等の姿勢でなくてはならない。
それが昨今、格好ばかりをつけて、著名人のスクープばかりに目が眩む軟弱な記者が増加してきている。
だからこそ、取材する記者としてかつては起こり得なかったケースで事件にまでなってしまったのかもしれない。
紙が売れない、記事が読まれない、全てを時代のせいにする前に、ペンを握って駆けずり回って取材するならば、記者としての矜持を取り戻すべきではないだろうか。
某組長が、週刊誌の記者を脅したとして、逮捕されたのではないかという噂が錯綜し、一時、業界内が騒然としたのであった。