【スクープの深層】米倉涼子「ガサ入れ」の全貌―マトリが直面したアルゼンチン人恋人の壁
あの騒動は一体、何だったのだろうか。
業界関係者の間で「オープンリーチ(逮捕目前)」とまで騒ぎ立てられたあの大女優の名を、今や口にする者はいない。そして彼女自身もまた、メディアから姿を消したままである。
芸能人の薬物疑惑は常に世間の注目を集める。実際に逮捕され「まさかあの大物が」と激震が走ることもあるが、その多くは、逮捕に至るまでに何度も疑惑が報じられ、噂が積み重なっているケースがほとんどだ。しかし、その比率で言えば、実際に逮捕に至る例はごくわずかである。大半の噂は、いつの間にか立ち消えていくのが常だ。
逆に言えば、マスメディアの間で全く噂にならない著名人が、いきなり薬物で逮捕されることも皆無と言っていい。当局側はターゲットの動向を最低でも半年は内偵する。それだけの期間、網を張れば、情報は必ずどこかから漏洩するからだ。
特に各都道府県の警察本部には、テレビ局や新聞社の記者が詰める「記者クラブ」が存在する。捜査員と記者が喫煙ブースで顔を合わせることも日常茶飯事であり、そこでの接触が情報源となる。一方で、警察発表(レク)に参加できるのは、記者クラブに加盟している既存メディアの報道記者のみだ。
つまり、芸能人や著名人のスキャンダルで世論を動かす「週刊文春」ですら、当局の記者クラブに加盟することはできず、公式な警察発表を直接聞くことはできない。あくまで、警察詰めと呼ばれる記者クラブに加盟できるのは、テレビ局や新聞社の報道部記者のみとなる。
例えば近年では、吉本芸人やプロ野球選手によるオンラインカジノ事件報道や、あるいは文春が報じた「木原事件」などは、警察詰めの記者クラブの人間が気心の知れた当局サイドから漏れ聞いたり、捜査本部のただならぬ雰囲気から「何か大きな動きがあるのではないか!?」と感じとってきたものなのである。特に体質が警察と異なる厚労省麻薬取締部(マトリ)の情報が、外部に漏れ伝わることは、まず考えられない構図となっているのだ。
だが、文春サイドは、事の賛否は別として、女優・米倉涼子の自宅を家宅捜索したという記事を克明に報じてみせたのである(参照:文春オンライン「【衝撃スクープ】米倉涼子(50)麻薬取締法違反容疑でマトリが本格捜査へ!」)。たまたま米倉涼子の自宅に張り込んでいたら、麻薬取締部の捜査員がやってきて、たまたまその模様を詳細に報じることができた…なんてことは、偶然にしてはあまりにも出来過ぎているといえるだろう。